山ノ内町議会議長への申入れ

更新日:2025年08月28日

山ノ内町議会議長へ申入れを行いました

 令和7年8月4日、町長から町議会議長に対し、下記内容のとおり3点の申入れを行いました。また、本申入れについての議長の明確な見解と対応方針について、20日以内に書面にて回答いただくよう求めました。

 申入れ書の内容は下記のとおりです。

 

ーーーーー 以下、申入れ書の内容 -----

 

申 入 れ 書


令和7年8月4日


山ノ内町議会
議⻑ 白鳥 金次 様


山ノ内町⻑ 平澤  岳  


 日頃、町政運営に対しご理解とご協力を賜り深く御礼申し上げます。
 さて、町では町⺠の負託に応えるべく、町議会とともに山ノ内町の健全な行政運営に努めておりますが、近時の町議会における議場内の秩序や議会だよりの編集方針等について、重大な懸念を抱いております。
 下記の点につきまして、議⻑の明確な⾒解と、対応方針について、書⾯にて20日以内にご回答くださいますよう申し入れます。



1.議会中の書籍閲覧のあり方について
 本会議中、質疑の最中や一般質問の答弁中にもかかわらず、一部議員による書籍等の閲覧が常態化しており、議会が真摯な討議の場としての機能を損ないかねない状況となっています。
 議会中は、質問者または執行部の発言に真摯に耳を傾け、他者の質問であってもその議論に集中すべきであると考えます。


2.議場における離席等のルール違反行為について
 令和7年6月議会定例会本会議において、町職員の答弁中、特定の議員による「もっと短く」とも受け取れる「巻き」のジェスチャや私語がありました。それに加え、議案審議中にもかかわらず突然⾃席を離れて他議員と相談する行為が⾒受けられました。これに対する議⻑からの明確な注意や是正措置が取られていないことについて、極めて遺憾であり、議場内の秩序維持に対する議⻑の責任と適切な対応を強く求めます。


3.議会だよりの編集方針の⾒直しについて
 議会広報誌の掲載記事において、一部議員側の質問内容のみが掲載され、町⻑をはじめ執行部側の答弁や議論の経緯が省略される事例が確認されました。これは、町⺠に対して誤解を招きかねず、公費で発行する広報誌としての役割に対し公平性と信頼性を損なう恐れがあります。
 今後は、議会全体の議論の経緯や答弁を含めた構成とするなど、町⺠をはじめとする読者に対し、丁寧でわかりやすく平等・公正な編集方針への⾒直しを強く求めます。


以 上

申入れに対する回答がありました

 令和7年8月25日、町議会議長から町長に対し、今回の申入れに対する回答がありました。回答書の内容は下記のとおりです。

 

ーーーーー 以下、回答書の内容 -----

 

令和7年8月25日

 

山ノ内町長 平澤 岳 様

 

申入れに対する回答について

 

山ノ内町議会議長 白鳥金次

 

 令和7年8月4日付、山ノ内町長からの申入れについては、厳粛に受け止めているところであります。3点につきまして、下記の通り回答します。

1.議会中の書籍の閲覧のあり方について

 書籍の閲覧は、山ノ内町議会会議規則第107条の「参考のためにするもの」に照らし、議員必携、地方議会運営辞典、会議規則、過去の議会資料(定例会・臨時会・全協等)などの閲覧は問題ないと考えます。

 本会議を理解するならば、他者の発言に真摯に向き合う姿勢が大切であることを、8月18日開催の議会全員協議会において議員全員が共有し、今後の議会に臨みます。

 

2.議場における離席等のルール違反行為について

 当該事案については、当職が地方自治法第104条を遵守すべきであり、議長として誠に遺憾です。深くお詫び申し上げます。

 町職員の答弁中、特定の議員による「もっと短く」とも受け取れる「巻き」のジェスチャーや私語の事案については、当該議員に事実確認をしたところ、当職に対して、町職員の答弁を簡潔かつ明瞭に促すよう発したとのことでした。答弁中の進行の整理は議長の裁量権であり、当該議員の行為は山ノ内町議会会議規則第104条に抵触する可能性があります。

 また、特定議員の議案審議中の離席については、当該議員に事実確認をしたところ、議会運営委員として、議事運営に疑義を感じたため、とっさに議会運営委員長の席に行き、相談したとのことでした。その後、議会運営委員長より、当職に暫時休憩の求めがあり、議事運営を協議したものです。当該議員の行為は山ノ内町議会 会議規則第105条に抵触する可能性があります。当該議員においては、議会運営委員といえども、議長の許可を得てから離席するべきであったと認識しています。

 事案を起こした議員には、8月18日開催の議会全員協議会において、口頭及び文書により注意をしたところであります。本人は反省しており、再び同様の事案を発生させた場合は厳正に対処することを議会として確認いたしました。

 今後においては、今般の事案の発生要因をしっかりと分析し改善につとめるとともに、二元代表制のもと議論が深まる環境を構築するため、当該議員のみならず全議員に対し引き続き指導してまいります。また、議長は、会議において厳格な議事運営、秩序保持につとめてまいります。

 

3.議会だよりの編集方針の見直しについて

 議会広報は審議段階の意見(多数意見も少数意見も)や討論、当局との論戦、議会の対応などをありのままに伝えることがその目的あり、議会だよりを通して議会活動の内容や結果を住民にお知らせし、議会と住民の間のコミュニケーションを促進するため発行しています。そこには、読者である町民に対して、ありのままの、公正・客観的な記事となるべく編集することを基本としています。

 また、一般質問の記事については、質問を行った議員に委ね、広報常任委員会では、議事録から発言趣旨が正確に要約されているか、誤字、脱字の有無についてのみの校正作業を行っています。この度の見直しを求められた掲載記事については、一般質問における論戦の経緯が省略されたとのことですが、委員会において、再度、当議員の掲載記事について一般質問当日に於いての議事録を検証した結果、誤りはありませんでした。

 しかし、議会最終日において、町長からの閉会挨拶のなかで、当該一般質問にたいして、改めて説明がありました。また、執行部側の答弁や議論の経緯が省略されたという他の事例についても、委員会において編集方針に照らし、平等・公正な掲載記事であったか検証をおこないます。

 今後においては、検証結果をふまえて、限られた紙面のなかで、現代社会のさまざまな情報伝達システムを有効に活用し編集していくことで、町民にとって議会を身近に感じ、地域課題への理解を深めていただく議会だよりとなるようつとめてまいります。

 

 私たち町議会議員は一丸となって厳正な議会運営及び綱紀粛清の徹底をはかり、「政清人和」を銘記し、活動してまいりますのでご理解をお願いいたします。

以 上

この記事に関するお問い合わせ先

総務課 総務係
〒381-0498 長野県下高井郡山ノ内町大字平穏3352-1
電話番号:0269-33-3111