まち・ひと・しごとデジタル化推進事業
山ノ内町のDX・デジタル施策 (まち・ひと・しごとデジタル化推進事業)
1 はじめに
山ノ内町では、「山ノ内町まち・ひと・仕事創生計画」に基づき、住民サービスの向上と役場業務の効率化に向けて、デジタルを活用した取り組みを進めています。
手続や情報提供の在り方を見直し、必要な情報にアクセスしやすく、手続きがわかりやすい行政サービスを目指しています。
本ページでは、町民のみなさまにご利用いただけるデジタルサービスの案内に加え、これまでの取組の経過や、取組を進めるうえでの課題認識と対応の方向性をまとめています。
2 住民向けデジタルサービスのご案内
役場の手続きは、人生の節目や日々の暮らしに関わる大切なものです。一方で、来庁が必要であったり、記入が複雑で分かりにくかったりする場面もあります。
山ノ内町では、町民のみなさまの負担を少しでも減らし、必要な情報にアクセスしやすい環境を整えるため、デジタルを活用した見直しを進めています。
また、デジタルサービスを整備するだけではなく、町民のみなさまが安心して使えるよう、スマホ教室などの支援もあわせて実施しています。
2-1 公式LINE
山ノ内町公式LINEは、町からのお知らせの確認や、各種手続き・相談窓口への案内、防災情報の確認などを行えるサービスです。
スマートフォンをお持ちの方は、LINEに登録することで、暮らしに関わる情報をまとめて受け取ることができます。
詳細は→山ノ内町LINE
2-2 インターネット申請
町の手続きや申し込みの一部について、オンラインで申請できるようにする取り組みです。令和8年2月1日現在、120件の申請フォームが公開されており、これまでに5,200件以上の申請が行われています。
今後も、町民の皆さまが時間や場所を問わずに申請できるよう、対象手続を順次整備しています。
■利用方法
- インターネット申請は、スマートフォンやパソコンから利用可能です。
- 山ノ内町ホームページで、申請したい手続きの名称や内容を検索し、各手続きの説明ページから申請フォームへ進んでください。
- 画面の案内に沿って必要事項を入力し、送信すると、申請が完了します。
■よく利用される手続き一例
2-3 施設予約システム(準備中)
スポーツ施設等の予約を、LINEから行えるようにする取組です。利用方法や対象施設など、準備が整い次第、順次公開・拡大していきます。
■施設予約システムでできること
- 施設の予約(対象施設)
- 予約状況の確認
- 必要情報の入力・送信(手続きの簡便化)
※提供する機能は、準備状況に応じて順次追加いたします。
2-4 スマホ教室
スマートフォンの基本操作に加えて、日常生活で役立つ使い方(例:動画視聴等)を学べる機会として、スマホ教室を開催しています。参加しやすい運営方法(個別相談形式等)も含め、今後も工夫しながら取り組んでいきます。
※開催案内は町広報にてご案内しています。

3 これまでの取組経過
山ノ内町では、人口減少や高齢化の進行に加え、職員数に制約がある中で、将来にわたり住民サービスを安定的に提供し続けていくことが求められています。
このような状況下において、従来の手続き方法や業務運営を前提としたままでは、手続きのわかりにくさや来庁負担等により、住民の皆さまにとって利便性が十分に確保されない場面が生じる可能性があります。
また、役場内部においても、業務量の増加や人員体制の制約により、職員一人ひとりの業務負担が大きくなり、結果として業務の効率性や対応の質に影響を及ぼすことも考えられます。
こうした課題意識を踏まえ、山ノ内町では「山ノ内町まち・ひと・しごと創生推進計画」に基づき、デジタル技術を活用した行政サービスや業務の在り方の見直しに取り組んできました。
デジタル化そのものを目的とするのではなく、住民の皆さまにとってわかりやすく、利用しやすい行政サービスを実現するとともに、限られた人的資源を有効活用しながら、持続可能な行政運営につなげていくことを目的としています。
こうした目的を実現していくため、山ノ内町では、デジタル技術の活用を個別施策として進めるのではなく、取り組みの方向性や役割を明確にしたうえで、段階的かつ計画的に推進していくことが重要であると考えました。
そこで、本事業では、住民サービスの利便性向上と役場業務の効率化を両立させるため、取り組みの視点を整理し、次の3つの軸を設定してDX推進事業を進めています。
3-1 DX推進事業の3つの軸について
1.行かない役場・書かない役場の実現
来庁や書類記入を前提としてきた行政手続きについて、デジタルを活用することで、住民が「行かなくても」「書かなくても」手続きできる環境づくりを進める取り組みです。
スマートフォン等を活用した予約・申請の仕組みを整備し、住民の負担軽減と利便性向上を図ると共に、窓口業務の効率化にもつなげることを目的としています。
2.役場業務の効率化のためのDX実現
限られた職員数の中でも安定的に行政サービスを提供していくため、役場内部の業務プロセスを見直し、デジタル技術を活用した業務効率化を進める取り組みです。
おくやみ窓口の整備や、BPR(業務改革)の検討などを通じて役場業務を効率化することで時間を生み出し、住民サービスの向上を目指しています。
3.住民のスマホ利用促進支援
デジタルサービスを整備するだけではなく、町民の皆さまが安心して利用できる環境を整えることを目的とした取り組みです。
スマホ教室の開催や情報提供の工夫を通じて、スマートフォンに不慣れな方への支援を行い、住民一人ひとりが自分に合った形でデジタルサービスを利用できる状態を目指しています。
3-2 各軸の取り組みと課題・対応について
1.行かない役場・書かない役場の実現
これまでの取り組み内容
山ノ内町では、来庁負担及び書類記入負担の軽減を目的として、申請・予約手続きを中心としたオンライン化に段階的に取り組んできました。
【令和5年度】
- インターネット申請システム「LoGoフォーム」を活用し、高校生通学定期券補助申請等を対象に、インターネット申請の実証実験を実行いたしました。
- 業務ヒアリングからフォーム設計、運用支援、広報までを一連で検証し、住民の利便性向上および職員の業務負担軽減について、一定の効果を確認しました。
【住民側の変化】
9割以上の申請者がインターネット申請(インターネット申請20件、紙申請2件)を利用し、役場の窓口受付時間外に申請することも可能になりました。(10件)
【職員側の変化】
受付・転記・確認にかかる工数の削減が見られました。
添付書類形式の統一により、隙間時間での処理が可能になりました。
【令和6年度】
実証実験結果を踏まえ、複数課にまたがり、来庁負担が大きい代表的な手続分野として、おくやみ関連手続を含む申請業務を対象に、来庁前の情報入力や事前準備を支援する仕組みの検討を行いました。
また、公共施設予約についても、オンライン化の可能性を検討し、要件整理・施策を行いました。
【令和7年度】
公共施設予約を起点として、単一業務に特化した仕組みでは効果が限定的であることを踏まえ、役場の申請や手続き、学校の欠席連絡や病院の予約など、町のあらゆる窓口機能をスマホから利用できる「スマホ市役所」の導入検討を実施いたしました。
近隣先進自治体(長野県中野市)への視察、費用対効果の整理を経て、導入判断および構築を進めています。
見えてきた主な課題
これらの取り組みを通じ、以下のような課題が整理されました。
- 単一手続のみの電子化では、住民の利便性向上や業務削減効果が限定的であること。
- 複数課にまたがる業務では、申請前後の業務フロー整理が不十分なままでは電子化が進まないこと。
- オンライン化を前提とした業務設計がなされておらず、紙・対面を前提としたプロセスが残存していること。
課題に対する対応・検討の整理
これらの課題に対し、山ノ内町では以下のような対応・検討を進めてきました。
- 単独システムではなく、申請・予約・案内を包含できる仕組みとして「スマホ市役所」の導入を検討。
- おくやみ手続きをモデルケースとし、どの工程が電子化可能かを整理・検討。 様々な課題に対し、一度にすべてを変えるのではなく、実際の運用を通じで課題を把握し、段階的に改善するという進め方を採用しています。
2.役場業務の効率化のためのDX実現
これまでの取り組み内容
庁内業務の効率化に向けては、デジタルツールの導入そのものではなく、業務の進め方や連絡手段の見直しを重視して取り組んできました。
- チャットツール「LoGoチャット」の導入・活用
- 管理職・職員への展開を進め、業務連絡・情報共有に活用。特におくやみ業務では、従来電話で行っていた各課確認をチャットツールによる一斉確認に切り替える試行をしました。
- インターネット申請システム「LoGoフォーム」の導入・活用
- LoGoフォームにより申請をオンライン化することで窓口対応時間を削減んしつつ、フォーム改修や管理者向けマニュアル整備を行い、業務効率化を図りました。
- BPR(業務プロセス見直し)に関する検討
- 山ノ内町の業務改善を進めるにあたり、BPR(業務プロセス改革)の知見を活用する目的で、デジタル推進アドバイザー(株式会社キネッソジャパン)を任用し、課題起点で改善テーマを具体化する進め方を整理いたしました。
- R7年度は、研修(マインドセット/サービスデザイン)および各課との壁打ちを通じて改善ニーズの顕在化を図り、課題整理と今後の方向性確認を中心とした検討を実施いたしました。
見えてきた主な課題
- チャットツールは導入しただけでは定着せず、利用シーンが明確でないと活用が進まないこと。
- 業務改善に対する関心や余力が、部署ごとに大きく異なること。
- BPRは「やりたい業務」が顕在化しない限り、着手が難しいこと。
課題に対する対応・検討の整理
- LoGoチャットに関するガイドラインを整備し、「使ってよい範囲」を明確化。
- チャットツールの「使いどころが明確な業務」から限定的に適用し、成功事例の蓄積を重視。
- BPRについては、無理に研修を実施するのではなく、実務上の困りごとが顕在化した段階で支援する方針を整理。無理に新たな改革を進めるのではなく、業務の棚卸や課題整理を行い、次の段階に備えるという位置づけでBPRに取り組んでおります。
3.住民のスマホ利用促進支援
これまでの取り組み内容
山ノ内町では、住民の皆さまがスマートフォンを安心して利用できる環境づくりを進めるため、段階的に取り組みを行ってきました。
これまで、スマホ教室の開催等を通じて、スマートフォンの基本操作や日常生活で役立つ使い方を学べる機会を提供するとともに、令和年度には広報誌・新聞紙・本ページ等を活用し、デジタルサービスや取り組み内容を分かりやすく伝える工夫を重ねてまいりました。
一方で、住民の皆さまへの情報伝達手段については、紙媒体や戸別受信機を中心とした従来の仕組みが、配布負担や維持管理コストの増大といった課題を抱えていることから、スマートフォン等を活用した情報発信への移行についても、検討を進めてきました。
令和年度は、実施を急ぐのではなく、
- 広報誌・チラシ等の配布実態や課題の整理
- 戸別受信機の代替となり得る複数サービスの情報収集・比較
- 高齢者の皆さまやスマートフォンを利用していない世帯への配布策の検討
といった点を中心に、関係課が連携しながら、山ノ内町としての方向性を検討する段階に位置付けています。
これらのテーマは、住民の皆さまへの影響が大きいことから、費用面や運用面、補助制度の活用可能性などを丁寧に整理したうえで、段階的な対応を検討していくこととしています。
現時点では、「何を実施するか」ではなく、「どのような選択肢があり、どのような条件が必要か」を明らかにすることを重視し、今後の判断につなげるための基礎整理を進めています。
■年度ごとの取り組みの整理
| 年度 | 年度タイトル | 主な取組 |
| R5 | 施行・検証の年 |
|
|
R6 |
実装・運用改善の年 |
|
| R7 | 成果の発信と整理の年 |
|
更新日:2026年04月07日